先々週終了した旭川の展示会については、搬入から3日後に僕が大阪へ出発したもので、搬出は主催の方々にお願いしました。
ステンドグラスの扱いは、慣れていない人にとっては面倒なものですが、無事搬出していただきました。
そればかりか、展示ギャラリーと同じ敷地内にあるライフスタイルショップ「インテリーニ」さんに交渉していただき、作品を常設展示していただけることになってまして、先日うかがったときには、ステンドグラスコーナーとでも言うべき美しい空間がすでに出来上がっていました。
http://asahikawa.interni.tv/?eid=1155314
「インテリーニ」の店舗はレンガ造りの古い倉庫を改装したものですが、その高い天井を生かし柱を装飾に取り入れ、様々な小物を効果的に配置して、さすがはインテリアの専門店!と思わせる素晴らしい演出です。
ステンドグラスを飾っていただいた一画は、Salon de the~サロン・ド・テになっており、横浜から取り寄せた最高の紅茶を提供してくれます。
先のブログで部分のみ紹介しましたが、大阪展用に作った作品も追加でいくつか、こちらの店に置いていただけることになりました。
ブログでは「どんな作品になると思いますか?」なんて、もったいぶったりしてすみません。
ただの箱でした。
http://st-glass.jp/blog/archives/261
でも、ただの箱ではありません。
使いようによっては、乾いた心に潤いを与え、日々の生活を豊かにしてくれる魔法の箱です。
いつも思うのですが、展覧会場とは一種の箱のようなもので、その中に入ってひと時を過ごした人たちが、出るときには魔法にかけられたかのように楽しくすがすがしい気分になっていてくれたらいいなと。
「インテリーニ」もどうやら同じ目的で作られた空間らしく、入った瞬間から魔法が始まっています。
初めて店に入った時、すぐに綺麗な女性が近寄ってきて、小さな紙コップに入れた紅茶を差し出してくれました。
それとなく話にも付き合ってくれて、すこぶる感じの良い店員さんだなと思っていたら、その方がこの店のオーナー寺岡温子さんでした。
寺岡さんのセンスでまとめられた店内は、高級感がありながら気取った雰囲気はなく、ただただ居心地が良い魔法の箱です。
ステンドグラスコーナーの作品は時々入れ替えます。
どうぞその光が届くところで、季節ごとに違う紅茶の味をゆっくりとお楽しみください。
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大阪の展覧会が盛況のうちに終わりました。
会場としてお借りした「ギャラリーおがわ」は、通称レトロ地区と呼ばれる地域の真ん中にあります。
この地域は火事や戦争の被害にあわなかったために、100年近く前に建てた家がたくさん残っています。
その中でも「ギャラリー小川」の建物は、正面にうだつが上がって立派な外観をしています。
「うだつ」とは写真の通り、正面に向かって張り出した装飾的な壁のことですが、もともとは防火壁として造られたという説が有力です。
うだつの建造にはそれなりの費用が必要で、これが上がっている家は裕福な家とされたため、次第に自己の財力を誇示するための手段となりました。
それが「うだつが上がらない」という慣用句の語源とされています。
小川家は最初造り酒屋で後に酒問屋となり、つい2年ほど前まで酒屋として営業していました。それから改装して現在のギャラリーとなったわけですが、家具や看板などと共にかつてのただ住まいを残しており、なかなか味のある素敵な空間です。
さて、うだつの上がった立派な建物の中で、うだつの上がらない二人(上島さんに失礼)が作品発表をした一週間でしたが、売り上げはともかくとして、大きな収穫がありました。
30年ぶりとか10年ぶりとかいう古い友人たちがかけつけてくれました。知り合いの知り合い、そのまた知り合いという人たちも会場に足を運んでくれました。様々な形で協力してくれた大勢の人たちとの関係は、将来生かされるべき大切な財産と言えます。
猫の展覧会じゃなかったのですが、結局猫が1番よく売れました。
来年は「猫の展覧会です」展にしようかと言ったら、誰かが「犬の展覧会じゃありません」展にしたら、だって。
とにかく来年もやることにしましたのでよろしく。
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昨日、展覧会の搬入のため、作品を車に積んで旭川へ行って来ました。
朝9時の高速道路入口には「火災のため通行止め」の表示があり、一般道での行程となりました。
僕の住む江別市と旭川市は約120kmほど離れており、国道12号線で結ばれています。
久しぶりにこの国道を走って気がつくのは、閉鎖したドライブインの多いこと。それに加えて、廃業したガソリンスタンドや巨大なパチンコ店の跡も目に付きました。元はコンビニだったらしい空き店舗もいくつかありました。
途中立ち寄った蕎麦店では、店主らしきおばちゃんがしきりに話しかけてきて、
「この辺もどんどん店がなくなっちゃってさ、新しくできるのはラーメン屋と蕎麦屋だけだね。うちもそうだけど、アハハ」
「お客さんどこいくの?」
「旭川です」
「旭川はいいよねえ~、あ!そうでもないか?この前デパートなくなったもんね」
「これから雨だってさ。気をつけて」
旭川といえば近年は、旭山動物園の大成功で全国的に有名になりましたが、動物園に向かう観光客のほとんどは、12号線を通ることはないようです。飛行機、電車、さもなければ高速道路を通って、点として都市に入り点のまま出て行く・・・というのが現代風です。
もしかすると人間同士の付き合いもそんな風になりつつあるのかな、なんて思いながら、途中何度かどしゃ降りの雨に遭い、少々重たい気分で旭川の展覧会場に到着しました。
展覧会は、10年前に発足した旭川デザイン協議会の主催で「建築&スペース展2009」というタイトルです。
設計事務所やインテリア、ガーデニングの会社など、建築に関係する10社ほどが集まって展示しています。http://blog.goo.ne.jp/asahikawadesign/e/9604336774472fd22894bf42e52d6567
僕はゲスト出品ですが、会場入り口を入ってすぐ真正面の一番目立つ場所に展示していただきました。
「会場が明るくなった。やっぱり展覧会には華がないとね」と主催の方々に言ってもらえました。
遠くから雨の中やってきたかいがあるというものです。
展覧会はひとつの点に過ぎません。それを点のままで終わらせず、長い線に伸ばしていくにはどうしたらいいのだろう?
まだ雨脚の強い帰りの夜道を走りながら思いついたのは、”まずは高速道路から降りる”ということ。
一般道路をゆっくりと走れば色々なものが目に付くし、人とのふれ合い出会いもある。
展覧会も同じことで、会期の間くらいは、日がな一日会場に居て来場者とのんびり話でもしたら、何か新しい発見や出会いがあるかもしれません。
これはなかなか良い比喩かもしれない、帰ったらブログで使おうと思いつき、忘れないうちに早く帰らなきゃ、自己矛盾に悩むことなく車は高速道路の入り口へまっしぐら、しかし恐るべし天の采配!そこには「大雨のため通行止め」という電光掲示板の赤い文字が神々しく光っていました。
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今回の二人展のためにお借りする場所「ギャラリーおがわ」のオーナー小川和子さんと知り合ったのは35年ほど前になるでしょうか、上島さんとの付き合いよりも古いのです。
そのころ僕はパリに居て、工芸美術学校に入ったばかりでした。
ある日の昼ころ、パリで唯一の日本式ラーメンの店へ行きました。
僕は元々無類のラーメン好きでしたが、日本式ラーメンの店はかなり高かったもので一度も行ったことはありませんでした。
それがその日どういう理由からだったかは忘れましたが、とにかく一人でラーメン店へ出かけて行ったのです。
カウンターに座って半分くらい食べたところで、隣のいすに一人の日本人女性が座りました。
横目でちらりと見た感じではなかなかの美人!それが小川さんでした。
その手の女性に話しかけるなどということは当時の僕には絶対にできないことでしたから、声をかけてきたのは小川さんでしょう。美人には珍しく、底抜けに気さくな人でして、今でもそれは変わりません。
ほんの10分程度の短い時間で、小川さんが美術大学を出て建築士の資格を取り、現在大阪の設計事務所で仕事をしていること、僕はパリでこれから3年間ステンドグラスの勉強を続けること、といった互いの情報を伝え合い、パリから建築関係の本を送る約束をして分かれました。
その後約束どおり僕の選んだ本をときたま小川さんに送りましたが、2年後、僕が日本に一時帰国したとき再会して、大阪の郊外を半日案内していただいたのを最後に、長い間お会いする機会はありませんでした。
手紙のやり取りが減り、やがて年賀状も途絶えていましたが、2002年僕が始めて大阪の公共施設の仕事をした時に、偶然がいくつか重なって26年ぶりに再会することができました。それ以来家族ぐるみのお付き合いです。
現在小川さんは画家としての情熱の大半を教えるということに傾けており、芸術教育に関するさまざまな賞を毎年のように獲得しています。その傍ら今春自宅にギャラリーを作りまして、今後アートの展示活動にも力を注いでいこうという姿勢です。
http://ganet.web.infoseek.co.jp/03016.html
で、そのギャラリーをお借りして「猫の展覧会じゃありません」展となりました。
展覧会は、いつでも出会いの場でもありますが、今回は開催前から出会いがいくつかありました。
そのうちのひとつ、ボザール教室の生徒を介して、インディーフォルダというパソコン教室関係の会社の方と知り合いました。僕が宣伝するより先に、インディーさんのサイトで展覧会の紹介を丁寧にしていただきました。感謝!
http://ameblo.jp/osaka-indyfolder/entry-10329445314.html
猫の展覧会だと信じて疑わぬ人がその後も続出、来場した時にがっかりさせては悪いのでひとつ作ることにしました。
これはその一部分です。
どんな作品になると思いますか?
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ついでに他のデザインもお見せしましょう。
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みな出来上がりは同じ形になります。
僕は、会期中ほぼ毎日会場におります。
是非ご来場ください。
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女性の名前は早川明子さんといいまして(実名出しちゃっていいのかな?いいだろうな?)、そのころTV放映されていた子供向け番組「ひらけ!ポンキッキ」の人形制作を担当していましたから、業界ではよく名前を知られていたろうと思います。
僕たち三人は人形つくりの話で盛り上がり、よし次回は上島さんと僕がそれぞれ人形を作ってきて早川さんに見せ、講評してもらおうということになりました。
素材はそのころ新発売の石粘土に決めました。
2週間ほど過ぎたある日、約束どおり早川さん宅で二人の作品の披露となりました。
僕はちょっとおちゃらけて、犬の頭型のボトルキャップを作りました。
まだどこかに保管してあったはずと捜してみたら、戸棚の隅にありました。
30年近く前のものだというのにほとんど傷んでいません。
早川さんからは、「このコンセプトの品として完成してるよね」とお褒めをいただきました。
さて上島さんの作品ですが、残念ながら写真はありません。
しかしその形、というより印象を良く覚えています。
作品の形は確か夏みかんくらいの大きさの地球に、それより大きいペガサスが今飛び立とうという姿勢で乗っている、というものでした。
アイデア自体は少々俗っぽい(失礼!)ものですが、僕は予想外の形の良さに驚かされました。写実性という観点から見ると、格別にうまいというものではありませんでした(これも失礼!)。しかしながら作品の良さというのは、アイデアや、うまいかへたかの技術のみで決まるものではありません。その作品に寄せる情熱が何よりものを言うのだと思います。
上島さんの作った形には、全体を貫くイマジネーションがはっきりと感じられました。石粘土の表面に残る指跡のひとつひとつは、自分の思うところをを納得の行くまで完璧に表現しようとした戦いの跡でした。
早川さんの見方も僕と同様だったようで、上島さんのペガサスを色々な角度からしばらく眺めた後、「いいよねえ~、頑張ったよねえ~、作るの好きなんだね」と感想を述べました。
それからしばらくして上島さんは能登の陶芸家の下で修業の道に入り、わずか1年後には独立して 「遊陶房」という工房を構えました。
”修行の期間が短すぎないか?”と思う向きもあるでしょうが、上島さんにはすでに陶芸家になるための素質が十分に備わっており、あとは技術が追いつくのを待つだけでした。

20年以上の制作活動を続けてきた現在の上島さんの陶芸家としての腕は、オーソドックスな茶碗や皿や花器を見れば明らかです。
しかしそれでもやはり上島さんの特質を最も顕著に表すのはオブジェの類だと僕は思います。
ご覧のようなかわいい小品にも上島さんならではの”何か”が込められていて、思わず手にとって撫で回したくなります。
そんなわけで僕が制作担当したDMには、上島さん近作の猫のオブジェ(花器でもあります)の写真を使うことにしました。僕もたまたま猫の作品があったもので、面白いかなと思い並べてみました。
しかしこれでは”猫”の展覧会だと勘違いする人が続出しそうな気がして、「猫の展覧会じゃありません」というタイトルを冠することになりました。
首尾よく刷り上ったDMが印刷所から送られてきて、「ん~、まあまあの出来だな」と自己満足に浸りながら三日がかりで宛名を書いて、一斉に発送。
翌日返ってきた第一声が「わあ~猫の展覧会なんですね!楽しみですゥ~」でした。
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9月の11日から17日まで大阪で展覧会を開催します。
関西方面で建物に作品を収めたことは何度かありますが、展覧会という形で作品を見ていただくのは初めてのことです。
僕が展覧会をしようというときには、いつも二つの条件を満たすように考えています。
ひとつは、会場に自然光の入る窓があること。
ステンドグラスというとランプを連想する方も多いのですが、僕は建築に取り付けるパネルが専門なので、展示にはどうしても窓が必要です。
そして、窓しか使わないために、ふたつ目の条件となります。
つまり、窓以外の部分、内部空間を使ってくれる人を捜すこと。
何もない無機質の展示空間で純粋にステンドグラスだけを鑑賞する、という状況を僕はあまり好みません。
何らかの用途、例えばレストランとかショップとか、居間や玄関でも構わないのですか、そういう風に何かに使われている有機的な空間でこそステンドグラスが生きると考えています。
だから、展示会場の場合は何か異質なもので内部空間を使ってもらった方が、場合によってはそのせいでステンドグラスが時折見えなくなったりした方が良いのです。
で、今回その内部空間を使ってくれる人は(というより展覧会のパートナーと言うべきと思いますが)、陶芸家の上島英揮氏です。
http://www.notostyle.jp/index.php?id=448&listid=81
彼は30年来の僕の友人ですが、知り合ったころは陶芸家ではありませんでした。
石川島播磨で石油プラントの設計に携わっており、サウジアラビアなどに滞在し仕事をしていました。
それがあるとき突然に会社をやめてヨーロッパを放浪し、個人輸入で収入を得る時期を経てから、偶然のきっかけで陶芸の道に入ったわけですが、僕は上島さんには石油プラントの仕事より何らかの創作の仕事の方が向いていると思っていましたから、その選択に驚くことはありませんでした。
上島さんがヨーロッパ放浪の旅から戻ったとき、「いやあ~、向こうの電車の中で準さんの友人の日本人女性に会ったよ」と嬉しそうに報告してくれました。
その女性とは、僕が東京に住んでいた当時よく通っていた新宿の「火の子」というスナックのカウンターで度々顔を合わせる人で、僕が最も楽しく会話ができる飲み友達の一人でした。その人に上島さんが偶然にもヨーロッパ旅行中出会ったということで、ある日二人連れ立ってその女性が住むマンションへ遊びに行くことになりました。
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ボザール・デザインビューローは
モンゴルにマツの植樹を行うことで
地球温暖化防止に貢献しています